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お知らせ(2021年1月29日追記)
こちらの記事は以下のURLに引っ越しました。ブックマークの変更をお願い致します。
https://nana-music.com/nanamagazine/nanams-vocal02/

みなさんこんにちは!!ボイストレーナーの田原です!

nanaを使って素敵な音楽ライフを過ごしていらっしゃることと思います!

さて、前回は歌が上手に聞こえるためには何が重要かというお話をしました。ここでもう一度おさらいしておきましょう!
  1. 発声
  2. 音程
  3. リズム
まずこの3つの要素を鍛えることが、歌の上達には不可欠だということが前回のテーマでした。第2回目の今回は、一つ目の要素である発声について掘り下げてみたいと思います。

目次

ボイストレーニングの目的

さて、ボイトレについてよく耳にする誤解の一つに、「ボイトレをやると個性が失われる」というものがあります。ボイトレというと、「正しい発声を学ぶもので、みんな合唱団のように同じ声になっていくんじゃないの?」という心配があるのだと思います。

でも私が考えるボイストレーニングはむしろ、「自分が一番出したい声を出すための技を学ぶもの」だと思っています。

つまり、自分の個性を最大限に引き出すための技術を身に付けることがボイストレーニングの目的の一つだということです。料理に例えるなら、「中はフワッと、外はサクッとしたパンケーキを作りたい!」と思っている人にとっては、そのための生地の作り方や火加減の調整の仕方という技術を身に付けることが大事なのと同じだと思います。「フワッとしろ!」とか「サクッとしろ!」と思いながら作ったところでそうなるわけではないですからね(笑)。

この生地のレシピや火加減に当たる部分が、ボイストレーニングで学ぶべき技術なのだと思います。では、自分の思い通りの声を出すためにはどんな技術が必要なのか、より詳しく見てみましょう。

理想の声のレシピ

はじめに、発声に関する技術のお話をするための下準備として、発声の仕組みを見てみましょう。

発声のための器官は声帯と呼ばれていて、喉仏の中に入っています。
門のように開閉できる仕組みになっていて、空気を吸ったり吐いたりするときは開き、声を出すときには閉じるようになっています。この閉じた声帯を、肺から送り出した空気で振動させることによって、ブザーのような音が発せられます。ちょうど草笛のような仕組みをイメージしていただくと良いと思います。

そうして発生した音は、喉の奥の空間や口の中、あるいは鼻の奥の空間などに響くことによって、声と認知される音となって私たちの耳に届きます。

このことから、声を形作る要素は以下の三つであることがわかります。

  1. 声帯
  2. 体の各部の共鳴

つまり、この三つの要素をきちんと自分の意思の通り操ることができれば、かなり自分の思い描いた声に近づくことができるということになります。

もちろん形質上の制限というのもあって、例えば男性の声帯で女性と同じような声を出すというのは無理がありますし、顔や体の骨格によって音の響き方は変わってきますから、誰でもどんな声にでもなれるというわけではありません。

とはいえ、無理のない範囲でこれらの要素を操作することによって、かなり色々な声を生み出すことができるのは事実だと思います。

というわけで、自分の思い通りの声を出せるようになるために必要な技術とは、
  1. 呼吸をコントロールする技術
  2. 声帯をコントロールする技術
  3. 共鳴する空間をコントロールする技術
の三つということになります。

これらを身に付けるためのトレーニング法はそれこそ世の中のボイストレーナーの数と同じだけあるわけですが、まずはビギナーの方でもできるような簡単なトレーニング法を、特別にちょっとだけお教えしちゃおうと思います!今回は呼吸のエクササイズから!

呼吸のエクササイズ

日常生活の中で、吐く息の量を調整する、ということをしたことがある方は果たしていらっしゃるでしょうか?

んー、ニンニクを食べすぎた日の翌日はあまり吐かないようにするとか…それくらいでしょうか(笑)。基本的に人間の呼吸というのは無意識に行われているものなので、そもそもこれを調整するということが難しいんですね。

なので、まずは自分の意思に合わせて吸ったり吐いたりすることに慣れていきましょう。

●エクササイズその1
  1. 時計の秒針を見ながら、4秒かけてゆっくり吸い込みます。
  2. スーと音を鳴らしながら歯の隙間から8秒かけて吐き切ります。
  3. これを5セット繰り返します。
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こちらのサウンドにあわせてやってみましょう。


このとき注意してほしいのが、決して無理をしないということです。

ボイストレーニングは基本的にはトレーナーが状態をチェックしながら、一人ひとりに合わせたメニューを組み立てていくものなので、この簡単に見えるトレーニングですら、人によっては負担がかかってしまうこともあります。

なので、決して無理はしないでくださいね。

さて、これに慣れてきたら、今度はこんなエクササイズにチャレンジしてみましょう。

●エクササイズその2
  1. たっぷり息を吸い込みます。
  2. スーと音を鳴らしながら7秒間吐きます。
  3. 1秒で素早く吸い込みます。
  4. ②~③を5セット繰り返します。
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またあわせてやってみましょう。


さらに慣れてきたら、吐く強さを変化させていきます。

●エクササイズその3
  1. たっぷり息を吸い込みます。
  2. スーと音を鳴らしながら7秒間吐きます。このとき、最初は弱く吐き始め、7秒かけて徐々に強くしていきます。
  3. 1秒で素早く吸い込みます。
  4. ②~③を5セット繰り返します。
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あわせてやってみましょう。


また、この逆で、強い息からだんだん弱くしていく練習もしてみてください。

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こちらもチャレンジしてみてください。


すごくシンプルな練習ではありますが、思った通りのタイミングで吸ったり、思った通りに息の強さを変化させる力をつけるのにはオススメの練習法です。

よりレベルアップするためには腹式呼吸という呼吸法をきちんと身に付けることがとても大切ですが、まずは難しいことは抜きにして、気軽にできる簡単な練習から始めてみましょう!

さて、今回は呼吸のトレーニングについてお話しました。決して無理のない範囲でトレーニングしてくださいね。次回は声帯のトレーニングについてお話したいと思います。お楽しみに!!




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ボイストレーナー田原先生の「nanaで歌うまボーカルレッスン」vol.6 〜音程を良くするエクササイズ〜
ボイストレーナー田原先生の「nanaで歌うまボーカルレッスン」vol.7 〜歌のクオリティを左右するリズム〜
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